高原いつか●メゾソプラノ

 

モーツァルト室内管弦楽団のファンのみなさま、こんにちは。メゾソプラノの高原いつかです。

こちらの楽団とは12月17日に初めて共演させていただきます。

私が声楽の勉強を始めたきっかけは、音大進学のためでした。中高の吹奏楽部でフルートを吹いておりましたので、最初はフルートで音大を目指しましたが、あまりソロは向いていなかったようです。好きだったフルートが楽しくなくなってしまい、早々に諦め声楽に転向しました。声楽を習い始めた頃は、「音大に入学できたらベッリーニのオペラ“カプレーティ家とモンテッキ家”のアリア“ああ、幾たびか” を歌いたい!」とずっと憧れていましたが、残念ながら(?)私の声はメゾソプラノに分類されることとなり、ソプラノの名アリアを歌うことは叶いませんでした。たまに自宅でそっと歌っています(笑)。

演奏歴は、所属している神戸市混声合唱団のオーディションに合格から考えますと、約14年になります。今回は戴冠ミサのアルトソロを務めさせていただきますが、モーツァルト作品でのソリストはこの度が初めてです。モーツァルト室内管弦楽団、モーツァルト記念合唱団、そしてソリストの皆様とのアンサンブルが今からとても楽しみです。

ミサ曲の他にも、クリスマスらしい名曲が披露されます。寒く忙しい師走。少しの時間ではございますが、心も体もほっこりと温かくなっていただけましたら幸いです。

いずみホールでみなさまにお目にかかれますことを楽しみにしております。

 

<略歴>

愛知県立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。

第15回和歌山音楽コンクール奨励賞受賞。第57回全日本学生音楽コンクール大阪大会入選。ABC新人コンサートオーディション本選出場。J.S.バッハ「カンタータ147番」、ヘンデル「メサイヤ」、ベートーベン「第九」のアルトソリストの他、オペラでは「カルメン」メルセデス、「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル、ゲルトルート、眠りの精、「泣いた赤鬼」女房を務める。神戸市混声合唱団団員。神戸新聞文化センター講師。One and Onlyメンバー。加古川音楽家協会、コンアニマ各会員。

 

田中希美●ソプラノ

 

モーツァルト室内管弦楽団のファンのみなさま今日は。12月17日の「クリスマス合唱名曲集」に参加させていただくソプラノ歌手の田中です。

昨年末にフォーレのレクイエム作品48で大変久しぶりに協演し、門先生の温かい横顔の元、とても幸せに歌わせていただきました。今回はオーケストラと合唱団との協演になるので、コーラスとの掛け合いや、多様なソロアンサンブルなど、まるでオラトリオのようなドラマを感じていただけます。何度も繰り返されるメロディに、重なる祈りの思いを載せられたらと思っています。

中学時代はバスケットボール部でした。体を動かすことのほうが好きだったのですが、音楽の先生の、綺麗な声だから声楽の道もあるとのアドバイスがきっかけで声楽家に。褒められてのぼせ上がって、今まで続けています。これまでで一番記憶に残っている演奏は、20数年前に初めて歌った「魔笛」の夜の女王。歌い終わって奈落に沈んでいく演出でしたが、底まで降りきってもまだブラヴォーが続いており、大変興奮したのを覚えています。

今後チャレンジしていきたいことは、たくさんやり残しているドイツリートや日本歌曲です。今までオペラやオラトリオに目が向いていたのですが、歌曲にじっくり取り組みたいと考えています。

みなさまクリスマスの季節にふさわしい楽曲をお楽しみください。いずみホールでお待ちしています。

 

■演奏歴とモーツァルト室内管弦楽団での演奏歴

●1991年12月 モーツァルトレクイエム(合唱団員として)   

●1992年12月 キリストの幼時(合唱団員として) 

●1993年7月  魔笛 童子1

●1995年1月  フィガロの結婚 バルバリーナ

●1996年1月  フィガロの結婚 バルバリーナ

●1997年1月  ガラ・コンサート

●1998年1月  劇場支配人

●1999年1月  ガラ・コンサート

●1999年12月  メサイヤ

●2000年1月  魔笛 夜の女王

●2016年12月  フォーレ レクイエム

 

<経歴>

相愛大学音楽学部声楽学科声楽専攻 卒業。同大学研究科 修了。

現在、関西二期会正会員。The TARO Singersメンバー。

ダイドーとエネアスの精霊でオペラデビュー。後、堺シティオペラ公演の「魔笛」夜の女王で好演。それを機にドイツ・ケムニッツ歌劇場でドイツデビュー。その他古典から現代もの、また初演物のオペラまで幅広く取り組む。また、オラトリオや合唱のソプラノソロも数多く務める。

 

 

益子 務●指揮者

 

モーツァルト室内管弦楽団のファンのみなさま、いつもありがとうございます。

この楽団とは、ほぼ毎回合唱指揮を行い演奏会の音楽的な準備に携わっています。ハイドン、モーツアルト、ベートーヴェン、ベルリオーズと多くの作品で協演してきましたが、素晴らしいオーケストラです。これからも温かいご声援をお願いいたします。

今回、12月17日の定期演奏会は「クリスマス合唱名曲集」と銘打って、私、益子が指揮をさせていただきます。

演奏会の最初の演目はモーツアルト作曲の「戴冠ミサ」です。指揮者としてこの楽曲を演奏することができるのは、大変楽しみです。オーケストラと合唱の力を舞台上で最大限に引き出して、聴衆のみなさまに感動してもらえるような演奏にしたいと考えています。

プログラム第2部のダニエル・ピンカム作曲の「クリスマス・カンタータ」では、金管アンサンブルと合唱がキリストの誕生を羊飼いたちが告げる感動的で神秘的な物語を演奏します。合唱が歌う素晴らしリズムと金管楽器の深い響きをお聞きいただきたいと思います。第1楽章ではジャズのようなリズムでキリストの誕生を羊飼いたちが告げ、第2楽章では中東の夜空に輝く神秘的な星の光が告げる出来事を、トランペットの響きと合唱の「声」が会場の皆様に2000年の時を隔ててもなお鮮やかな光景として描きだします。最終楽章ではキリストの生誕を心から喜ぶ人々の踊りだしたいような感情を素敵なリズムにのせて歌います。

クリスマス・キャロルの最初はカルケ編曲の、穏やかな雪の夜に聞こえてくるドイツ語のキャロルで、どこかで耳にした親しみやすい歌です。

プログラム最後にはみなさまとご一緒に楽しむクリスマス・キャロルのメドレーです。会場でもご一緒に歌っていただければ幸いです。

クリスマスの季節にふさわしい楽曲をみなさまとともに楽しみたいと願っています。いずみホールでお会いできることを楽しみにしています。

 

<経歴>

京都大学教育学部卒業後、同大学院在学中にロジェ・ワグナー合唱団と契約し渡米。1968年からシカゴ・リリック・オペラなどのソリスト。シンシナティ大学大学院声楽科を経てインディアナ州立大ボール大学で修士号取得、同博士課程修了。1977年より武庫川女子大学音楽学部教授(声楽・音楽療法)。ドレスデン国立歌劇場、ワイマール音楽大学、ノヴォシビルスク国立グリンカ音楽大学などで客員教授。指揮者としてはモーツァルト室内管弦楽団・モーツァルト記念合唱団、カメラータ・フィルハーモニカ・ボヘミア(チェコ)などを指揮。毎夏プラハで室内楽の教授、指揮を行う。2008年から毎年チェコ、ベルギー、ドイツで指揮し、2014年夏には「雪の聖マリア教会」(プラハ)、世界遺産の聖バルボラ教会(クトゥナ・ホラ市)でモーツァルト作曲のハ短調「大ミサ」、「レクイエム」などの指揮。2014年には「テレジン・ユダヤ人収容所開放70周年」のコンサートで犠牲者の詩による作品の初演をテレジンおよびプラハで演奏。2015年9月にはEU文化首都芸術祭から招かれ、ベルギー、モンスにおいて世界文化遺産の聖エリザベート教会およびアフリゲム修道院でも演奏し、大成功を収める。2016年12月にはベルギー、ゲント市のバーフス大聖堂のクリスマス・ミサでモーツァルト「戴冠ミサ」などを指揮する予定。また、音楽療法の教育・実践おいて精力的な活動を行い、2002、2010年の日本音楽療法学会全国学術大会長を務める他、2010年には「東ヨーロッパ芸術療法学会」の基調講演を行うなど、ドイツ、チェコ、ベルギーの大学でも音楽療法分野でも活躍している。

 

第172回定期演奏会

2016年9月17日(土)

片桐 聖子●オルガン

 

モーツァルト室内管弦楽団のファンのみなさま、オルガ二ストの片桐です。去年9月の教会音楽シリーズに引き続いての協演です。

言葉で多くを語らなくても、ひとたび演奏を始めればぴったりと呼吸が合い、演奏を通して色々なことを語り合えるこの楽団と協演できることを嬉しく思います。

天満教会での演奏会は、華やかなスポットライトを浴びて演奏するコンサートホールとはまた違った教会ならではの演奏会です。演奏と共に、教会の雰囲気を楽しんでいただけましたら幸いです。特に、カンタータなどの宗教曲を日頃礼拝が行われている教会で演奏できることは貴重な機会ではないかと思います。

オルガン協奏曲ではオルガンが華やかに活躍しますが、カンタータではオルガンはオーケストラや合唱と溶け合い、オーケストラを支える役目を担います。

同じ楽器でも曲によって違った表情を見せるところが今回の演奏会でお聞きいただきたいところでしょうか。気軽な気持ちで、リラックスしてお聴きいただけましたら嬉しいです。

みなさまと天満教会でお会いできることを願っております。

 

<経歴>

神戸女学院大学音楽学部オルガン専攻卒業。同大学音楽専攻科修了。在学中にハンナ・ギューリック・スエヒロ記念賞受賞。井上圭子氏に師事。大阪フィル、関西フィル、日本センチュリー響、大阪交響楽団、ニュージーランド響、アジア・ユース・オーケストラ、パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団、聖フロリアン少年合唱団と協演の他、NHKの音楽番組にて平井堅氏と協演、民放の音楽番組、バラエティ番組にてオルガン紹介やオルガン演奏をする等、TVにも出演。現在、神戸女学院オルガニスト。日本キリスト教団神戸教会オルガニスト。神戸女学院めぐみ会音楽教室講師。日本オルガニスト協会会員。

 

第171回定期演奏会

2016年7月30日(土)

池田洋子●ピアノ

 

 モーツァルト室内管弦楽団とは本当にたくさん協演させていただきました。この7月30日の第171回定期演奏会でまた協演させていただきます。今回のベートーヴェンのコンチェルトは2002年にも弾かせていただいた曲ですが、演奏というものは毎回新しい発見や感情の変化があるものだと思います。新しい気持ちで取り組んだ今回の演奏がどんな協演になるかご期待ください。

 ベートーヴェンの4番のコンチェルトは、私がフランスに留学した時、師事していた先生から勧められて勉強した想い出の多い曲です。5曲あるコンチェルトのなかで3番や5番(皇帝)は有名でよく耳にしますが、4番は少し傾向が違っていてベートーヴェンの別の一面を現した曲のように思います。前者はベートーヴェンらしくドイツ的男性的骨格が直接聴衆に訴えかける曲であるのに対して、後者はベートーヴェンらしい音楽性の上にこの世のものとは思えないような超自然的な雰囲気を持っています。素晴らしい内容の曲ですので、ぜひ聞きに来てください。

 1994年にモーツァルトのピアノ協奏曲K.488番の演奏以来、この楽団との協演は10回を数えます。楽団が演奏する楽曲もモーツアルト中心にサン=サーンス、ベートーヴェン、メンデルスゾーンと多岐にわたりずいぶん思い出深いものがありますが、この楽団はモーツァルトを演奏している時が一番楽しいように思います。これからも特色あるオーケストラとして演奏を聞かせてくれることを願っています。

 私自身今後どれくらい精神的にも肉体的にも演奏を続けられるのか分かりませんが、1回1回全力投球で演奏し、聴衆の皆さまが楽しい気持ちでこれからももっと音楽を聞きたい、弾きたいと思ってコンサート会場をあとにしていただけるようにしたいと思います。7月30日、いずみホールでお会いできることを楽しみにしています。

 

池田洋子・モーツァルト室内管弦楽団 協演記録

 

第62回定期演奏会

 1994年3月6日 いずみホール

 モーツァルト ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488

定期サロンコンサート〈クライネ・モーツァルト〉第54回例会

 1995年11月14日/17日 大阪倶楽部4Fホール

 モーツァルト ピアノと木管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 K.452

第84回定期演奏会〈フランス音楽特集〉

 1998年3月27日 いずみホール

サン=サーンス 組曲《動物の謝肉祭》

第103回定期演奏会

 2002年6月17日 いずみホール

 ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 

第106回定期演奏会

 2003年5月31日 いずみホール

 モーツァルト 2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365

第119回定期演奏会

 2006年12月3日 いずみホール

モーツァルト ピアノ協奏曲 第26番 ニ長調 K.537《戴冠式》

第130回定期演奏会

 2009年7月5日 いずみホール

 メンデルスゾーン ピアノ協奏曲 第1番 ト短調 Op.25

第150回定期演奏会

 2012年12月2日 いずみホール

モーツァルト ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491

第157回定期演奏会 

2014年1月19日 いずみホール

 モーツァルト ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466

 

略歴

第7回学生音楽コンクール高校の部全国第1位文部大臣賞受賞。東くめ・照子・貞一、井口愛子の各氏に師事。東京芸術大学在学中に渡仏。パリ・エコール・ノルマル音楽院最高クラスに転入学。ジュル・ジャンティ及びアルフレッド・コルトー氏に師事。日本人として最初のリサンス・ド・コンセール(演奏家資格)を得て卒業。マリア・カナルス国際コンクール第2位(1位なし)、ヴィオッティ国際コンクール金賞などに入賞。パリをはじめ、国内外でのリサイタルは勿論、大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団の定期演奏会をはじめ、東京交響楽団、日本フィル、関西フィル、モーツァルト室内管弦楽団など日本の主要オーケストラと数多く共演の他、室内楽活動も目覚ましい。1990年ザ・シンフォニーホールにて演奏家歴30周年記念リサイタルを開催して以来、5年毎に記念リサイタルを開き、2015年川西市みつなかホールにて演奏歴55周年記念リサイタルを開催し、いずれも好評を博す。一方1996年以来、ニューヨークで開催されるサミット・ミュージック・フェスティバルや、パリ近郊のムーラン・ダンデで開催されるマスタークラスに招かれ、演奏と指導を行なっている。また、ボルト国際コンクールをはじめ、国内外のコンクールの審査員も務めている。

川西市民文化賞、兵庫県生活振興功労賞、兵庫県文化賞受賞、瑞宝中綬章など受賞。神戸女学院大学音楽学部名誉教授。日本ショパン協会関西副支部長、川西市民合唱団長、川西音楽家協会会長。

 

 

第170回定期演奏会

2016年6月18日(土)

内田朎子●ピアノ

 

モーツァルト室内管弦楽団のファンの皆様、こんにちは。第170回の定期演奏会でモーツァルトのピアノ協奏曲第22番変ホ長調を演奏させていただく内田です。この楽団とは、2010年にベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調(皇帝)を、2011年にベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調を演奏いたしました。過去2回がベートーヴェンの協奏曲だったので、今回はモーツァルトを数多く手掛けておられるこのオーケストラと一緒にモーツァルトを弾かせていただきたい、勉強したいと考えています。

 

若い時、何度かあちこちのオーケストラとモーツァルトの協奏曲を弾いてきましたが、変ホ長調という調の曲の音色が好きでこの曲を選びました。ベートーヴェンをたくさん弾いてきたので、どれだけモーツァルトの流麗さや軽さが表現できるか、オーケストラからも雰囲気をいただいて精一杯弾きたいと思っています。

 

この楽団は、2010年に40周年記念シリーズの演奏会をなさっており、目の前には50周年を控えています。ながい年月、門先生が信念を持たれ、指揮をなさって楽団員の方々をまとめていらっしゃるのがとても素晴らしいと思います。初めての協演でベートーヴェンの皇帝を弾かせていただいたとき、本番のステージではリハーサルで聴いていた音とちがい音楽に溢れていてびっくりしました。演奏後コンサートマスターの方に、このオケは本番で音楽が生き生きと変わるのですねと申しましたら、それはあなたが出だしで音楽を溢れさせて弾かれたからですよと言っていただきましたが、こちらはひっぱっていただいたと思っております。楽団員の方々があたたかい雰囲気で接してくださり、本当に楽しく協演させていただいております。

 

プロとしての演奏歴は、育児や子供の受験などで少しブランクがあったものの66年目を迎えています。その間、精一杯力を出し切ったとわれながら思うのは20歳の秋、毎日音楽コンクール(現日本音楽コンクール)の本選での演奏です。1950年当時、上京するにも新幹線もなく一晩かけて夜行の汽車で行き、思いがけず1次、2次の予選を合格してしまいました。本選に進めると思っていなかったので、課題曲のブラームスのソナタは暗譜もできていませんでした。1ヵ月足らずで仕上げねばならず、日比谷公会堂での当日は、ただ必死で無心に弾きました。1位をいただいたこの演奏は忘れられません。この道に進むことができるようになった原点です。

 

好きな楽曲は、協奏曲でいえばラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。25歳の頃から30歳過ぎまで何度も大阪フィルと労音例会で弾き会員の皆様に喜んでいただいたのを思い出します。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番は、シンフォニーホールができたばかりの1984年に54歳で初めて挑戦し、朝比奈隆先生とは最後の演奏になった思い出深い曲です。ソロでいえばベートーヴェンの後期のソナタ、ショパン、シューマン、ブラームス等のソナタ、ロマン派がかったもののなかで形式のはっきりしたものが性分に合うようです。

 

思えば、ずいぶんと長く演奏活動をしてきました。齢も重ね先の長いことや大きいことは望めませんが、なんとか健康で過ごせるよう努力し、いただくお話のなかでやれそうなことには精一杯取り組みたいと思います。一昨年、昨年とピアノトリオの演奏の機会をいただき、室内楽も大変楽しく勉強になるのでまた機会があればと思っています。

 

6月18日、定期演奏会で皆さんとお会い出来ることを楽しみにしています。いずみホールにぜひお運びください。

 

略歴

神戸女学院(現大学)音楽学部卒業。山田康子、井口基成の両氏に師事。1950年、第19回毎日音楽コンクールピアノ部門第1位並びに特別賞後、各地労音例会やNHK「土曜コンサート」「夕べのリサイタル」、NHK-FMリサイタルに出演する他、妹小島準子との2台のピアノの演奏会を東京・大阪で開催。また、山田和男、朝比奈隆、森 正をはじめ著名指揮者のもと大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、東京交響楽団、大阪NHK放送管弦楽団、テレマン室内管弦楽団、大阪シンフォニカー、ブルガリア国立トルブーヒン室内オーケストラ、アルカディア室内管弦楽団、モーツァルト室内管弦楽団と協演多数。

1955年大阪市民文化祭賞、1956年毎日音楽賞・新人奨励のための特別賞、1957年N.J.B.リサイタル賞、02年宝塚市民文化賞受賞。相愛大学音楽部で長く教鞭をとりながら、精力的な演奏活動を展開し、2010年にはいずみホールにて音楽生活60周年記念リサイタルを開催。その後もリサイタルやコンチェルト、室内楽等、数多くの演奏活動を続け、近年は大阪フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターの田野倉雅秋氏と主席チェロ奏者の近藤浩志氏との共演で好評を博している。

相愛大学音楽学部名誉教授、関西ショパン協会関西支部理事、宝塚演奏家連盟運営委員。

 

第168回定期演奏会

2016年1月10日(日)

 

西垣俊郎●制作・テノール

 

 みなさま、こんにちは。このたび、モーツァルト室内管弦楽団第168回定期演奏会における《魔笛》に出演させていただくテノールの西垣俊朗です。《魔笛》はモーツァルトの他のオペラにくらべ出演する歌手の数が多く、その人たちの人選を主として私に依頼がありましたので、代表して紹介させていただきます。ザラストロ役の松下雅人さん、3人の侍女役の津山和代さん櫻井孝子さん山田愛子さん、弁者役の萩原寛明さん、それに第一の武士役の私西垣俊朗は、いままでモーツァルト室内管弦楽団の定期公演に何度か出演しておりますので、すでにみなさまよくご存じかと思います。

松下雅人さんは《後宮からの誘拐》のオスミン、《コジ・ファン・トゥッテ》のドン・アルフォンゾを見事に演じられました。彼のザラストロは海外においても有名です。

津山和代さんはモーツァルト室内管弦楽団の〈モーツァルト・オペラシリーズ〉に何度となく主役で出演されました。《イドメネオ》のエレクトラ、《ドン・ジョヴァンニ》のドンナ・アンナ、《後宮からの誘拐》のコンスタンツェ、《コジ・ファン・トゥッテ》のフィオルディリージ、《フィガロの結婚》の伯爵夫人はいずれもすばらしいものでした。

櫻井孝子さんはモーツァルトのアリアや《ハ短調ミサ》の第2ソプラノで、山田愛子さんはミサ曲や《フィガロ》のケルビーノで、また萩原寛明さんは《フィガロ》の伯爵、ハイドンの《ネルソン・ミサ》、そして一番最近のフォーレの《レクイエム》で名唱をお聴かせになりました。

私、西垣俊朗もいくつかのオペラやミサ曲で出演させていただいております。今回はじめてモーツァルト室内管弦楽団の定期公演に出演されるのは以下の方々です。

夜の女王役の四方典子さんは同志社女子大学音楽学科のご出身、関西の主要オーケストラと協演のほか、ミサ曲やオペラでご活躍中。

タミーノ役の諏訪部匡司さんは大阪音楽大学のご卒業、イタリアにご留学、ミサ曲等でご活躍のほか、特に三枝成彰作曲の「ヤマトタケル」において主役を演じられ好評を得ておられます。

パミーナ役の鬼一 薫さんは神戸女学院大学音楽学部のご卒業で、宗教曲のソリストやオペラでご活躍で、《魔笛》のパミーナは関西二期会の公演でご経験済みです。

パパゲーノ役の西尾岳史さんは大阪音楽大学のご卒業後イタリアにご留学。数多くのオペラや宗教曲おソリストを務められ、パパゲーノ役は経験豊富とのことです。

パパゲーナ役の西田真由子さんは神戸女学院大学音楽学部ご卒業、数多くのオペラに出演しておられます。彼女はモーツァルト室内管弦楽団の定期公演に一度出演されています。

モノスタトス役の橋本恵史さんは大阪音楽大学大学院終了後ドイツにご留学、オペラにおいてさまざまなキャラクターを演じ分ける貴重なテノールで、ユニークな活動が注目されています。

その他、3人の童子役の朴 華蓮さん、山田千尋さん、麻生真弓さんもそれぞれの役どころをしっかりと歌っていただける優秀な歌手の方々です。最後に、第二の武士役を拙息西垣俊紘が演じるので、武士役で父子協演が実現するのが楽しみです。

 合唱団は創立20周年を越えてモーツァルト室内管弦楽団の姉妹団体として活動を続けておられるモーツァルト記念合唱団、この合唱団のすばらしさはいまさら言うまでもないことですが、その実力は直前の定期演奏会のフォーレのレクイエムで遺憾なく発揮されたことはみなさんよくご存じのことでしょう。

 今回で第12回を迎える〈モーツァルト・オペラシリーズ〉、モーツァルトの最高傑作である《魔笛》を上記の陣容で十分にお楽しみいただけるものと確信いたしております。